意外な資料発掘!障害者手帳の更新審査はこうなっている

精神障害者保健福祉手帳(以下、障害者手帳)の更新には意外に時間がかかります
市役所に書類を持ち込んでから1ヶ月では更新が完了しない印象です。

しかも、私たちの住んでいる自治体は「更新のお知らせ」を送ってきてくれません。
精神障害者に対し、2年に1回の更新を覚えていろというのも酷な話です。

その結果、これまでに3回更新を行ったうち、計画的にできたのは1回だけ。
残る2回は大幅に出遅れてしまい、新しい手帳が届くまで気を揉みました。

そんなわけで、更新のたびに「何日ぐらいで手帳が届くんだろう?」とネット上で情報を漁って一喜一憂するわけですが、有用な情報はなかなか見つかりません。

そんな中、信憑性、情報量ともにピカイチの「宝の山」を発掘しましたのでご紹介します。

何せ、情報源は総務省ですよ!

みんな困っていた! 障害者手帳の更新

まずはその「情報源」をご覧ください。

精神障害者保健福祉手帳の更新手続の改善(概要) -行政苦情救済推進会議の意見を踏まえたあっせん-(総務省行政評価局)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000509529.pdf

仰々しいタイトルですが、「役所の対応はおかしいじゃないか!」という国民の声を偉い人が真面目に検討してくれるという、なかなか有り難いレポートです。

提言に強制力がないのが玉に瑕ですが、少なくとも問題提起にはなっています。

このレポートの趣旨は、「障害者手帳の更新手続きが不親切なんだけど」という障害者の声に対し、実態を調査し、改善のための提言を行っています

提言は「一々ごもっとも」という内容で、あとは行政が提言を受け止めてくれることを期待するだけです。

むしろ、障害者手帳を持つ身としては、提言に先立つ「実態調査」の結果が興味深く、有用な情報だと思います。

以下、この資料から得られた発見をまとめておきます。

更新通知ハガキが来る自治体もある

レポートを読んで最初に驚いたのは、障害者手帳の更新通知を送ってきてくれる自治体が結構あるということです。

都道府県と中核市あわせて24の自治体にアンケートを行っているのですが、このうち少なくとも11の自治体では、障害者手帳の有効期限3ヶ月前に案内文書を送付しているというのです。ほぼ半数ですね。

一方、「通知を送っていない」と明言している中核市が8都市あります。3分の1くらいの自治体では通知が来ないということですね(残りは実態不明です)。

前述のとおり、私たちの市では、通知は送られてきません。

そんなことを基準に住所を選ぶ人はいないでしょうが、もう少し親切にならないのかね、と思ってしまいます。

審査会は月1回?月2回?

また、障害者手帳の更新処理について、都道府県によって違いがあるなど、詳細に記述されているのが興味深いと思います。

以前にネット上の情報を調べたところ、障害者手帳の審査会のようなものは月に1回しか開催されず、それに乗り遅れると1ヶ月待たされるといったことを書いている人がいました。

ところが、このレポートを読むと、審査会の開催頻度は自治体によって異なるというのが実情のようです。

12都道府県へのアンケート結果を見ると、週1回開催というところが2自治体、2週間に1回というところが9自治体、3週間に1回というところが1自治体で、おおむね半月に1回というのが多数派のようです。

実は、標準処理期間は1ヶ月だった?

まだまだ小ネタを発掘できますよ。

厚生労働省としては、障害者手帳の更新期間として、標準でおおむね1ヶ月という目安を定めているそうです。

精神障害者保健福祉手帳制度実施要領(平成7年9月12日付 健医発第1132号)という文書が厚生労働省から各都道府県に発出されており、本文をまだ読めていないのですが、この中に「標準処理期間30日」ということが書いてあるそうです。

あくまで「標準」ですから、これに当てはまらないことが即座に怠慢とはいえませんが、一応の目安にはなります。

レポートには手続きのフローも書いてあります。
一番時間を要するのはやはり審査の部分で、標準的には2~3週間かかるとのことです。

ただ、前述のとおり審査会の開催頻度が平均的には半月なので、更新を申請する日と審査会の日程の関係で、処理期間には約半月のブレがありそうです。

年金による更新は、むしろ遅い

更新期間について「えっ」と思ったのは、年金証書による障害者手帳の更新は、診断書による更新より時間がかかる、という記述です。

障害年金受給者は診断書がいらない

原則として、障害者手帳の申請には専用の診断書が必要です

しかし精神障害を理由に障害年金を受けている場合には、その年金証書が診断書の代わりになるという例外があります。
この例外に該当する場合、障害者手帳の等級は年金と同一になるというルールです。

障害年金を受給して以来、私たちは毎回、年金証書で障害者手帳を更新しています。
診断書をもらうにはお金も手間もかかるからです。

審査は簡単そうだが…

年金証書を基に障害者手帳を更新する場合、その手続きは診断書の場合よりむしろ簡単に思えます。

等級は年金と必ず同一になるという決まりであり、審査者が頭を使う必要がないだろうと思うからです。

ところが実際には、年金証書による更新のほうが、むしろ時間がかかる場合が多いそうです。

中核市へのアンケート結果では、「年金証書を添付した申請については、医療機関の診断書を添付した申請よりも1か月長い期間を案内している市が多かった」とのことです。

1ヶ月も違うんですか!

時間がかかる理由としては、年金事務所へ書類を転送することが挙げられるでしょう。

お役所ですから、経由地が1箇所増えれば1週間、2週間と期間が延びるのは容易に想像がつきます。

また、障害年金が支給されていても、障害者手帳が100%もらえるわけではありません。
「障害年金の対象だが障害者手帳の対象外」という症状もあるからです。

したがって、障害年金を根拠とした手帳の更新であっても、やはり審査をする必要があるということになります。

また、審査の元ネタ(診断書相当の情報)は年金事務所から取り寄せる必要があるわけで、時間がかかりそうな雰囲気が伝わってきます。

私たちの場合、更新申請時に「年金証書による更新なので通常より時間がかかります」と案内されたことはありませんが、直近の更新ではほぼ2ヶ月を要しており、確かに時間がかかった印象です。

役所は改善を、患者はカレンダーにメモを!

以上、厚生労働省の資料から明らかになった、精神障害者保健福祉手帳の更新手続きについての小ネタをお届けしました。

冒頭にも書きましたが、2年ごとの手帳の更新まで気が回るぐらいなら、そもそも手帳の交付を受けていないのです。

このことを念頭におき、お役所にはせめて更新通知のハガキを送るくらいの配慮をお願いしたいと思います。
現に半数程度の自治体では行われていることであり、それほど無茶な要望だとは思わないのですが。

そうはいっても、現状では通知の来ない自治体が多くあります。
患者としては、カレンダーにメモをするなど、自衛するしかありません。

我が家では、スマホなどで使える「Googleカレンダー」に次回の更新予定を入力しました
紙のカレンダーだとせいぜい1年後までしかありませんが、電子的なものならば2年後でも平気です。

これぞ!という忘れ防止策をお持ちの方、ぜひ教えてください。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする